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☆アスパの賃貸経営塾④☆ 不動産投資における貸借対照表(B/S)とは?

今回は、不動産投資で関係してくる3つの財務諸表の中で貸借対照表(B/S)についてご説明します。

3つの財務諸表とは、【賃借対照表(B/S)・損益計算書(P/L)・キャッシュフロー】です。

この財務諸表は、それぞれが関係しており、不動産投資する上で、正しい知識を身に付けずに投資すると失敗する可能性が高くなってしまいます。

なぜなら不動産投資=「賃貸経営」だからです。

不動産投資も自分の物件を購入、運営をして利益を出し資産を増やしていくという経営者です。

ですので、自分の資産がいくらあるのか利益が出ているのか把握するためにご説明していきます。

不動産投資の3つの財務諸表とは

冒頭でも記載した通り、以下の3つがあります。

  • 賃貸対照表(B/S)
  • 損益計算書(P/L)
  • キャッシュフロー計算書(C/F)

それぞれについて見てみましょう。

賃貸対照表(B/S)

いくらの資産や負債があり、今会社にいくら純資産があるか確認する書類です。

損益計算書(P/L)

売上から掛かった費用を引いて利益がいくら出たかを計算した書類です。

キャッシュフロー(C/F)

現金の流れを表した収支表です。実際に現金がいくら手元に残ったか確認できる書類です。

貸借対照表と損益計算書は確定申告の際、必要となります。

金融機関が、実際の現金がどう動いているのか把握するため、キャッシュフロー表が必要になる場合があります。

ですので、この3つの財務諸表は、知っておくべき必要があります。

貸借対照表(B/S)とは?

では、賃貸対照表(B/S)とは?まずは図を見てみましょう。

左側が「何に投資をして運用している」が資産を表し、右側が「どのようにお金を集めてきたか」を表すものです。

不動産投資の場合、お金を調達(借入)してマンションを購入します。そして運用をして利益を出すことがマンション経営となります。

借入をしてマンションという資産を手に入れるので、貸借対照表(B/S)の左と右の金額は一致することになるということです。

では、それぞれ見てみましょう。

資産

左側の資産には、現金、有価証券、不動産の土地建物などの全ての資産が含まれます。

そして資産の中でも「流動資産」と「固定資産」があります。

流動資産は、「1年以内に現金にできる資産」です。(現金、預金、有価証券など)

固定資産は、長期間現金にしない資産です。(不動産、設備など)

負債

借入をしている残債などです。負債も「流動負債」と「固定負債」があります。

流動負債は、「1年以内に支払う負債」です。(買掛金、短期借入金など)

固定負債は、「1年を超えて支払う負債」です。(長期借入金、社債など)

純資産

「資産」から「負債」を引いたものが「純資産」となります。

ですので、この「純資産」が今ある本当の資産となります。

ここで、着目するべき点は、純資産の部分です。

今いくら資産があるのか、ここをどう増やしていくのかが肝となります。

不動産投資(B/S)の貸借対照表を見てみよう

では、実際に不動産投資の貸借対照表(B/S)を見てみましょう。

  • 例)土地2,000万円・建物3,000万円の合計5,000万円のマンションを購入。

自己資金1,000万円入れて残り4,000万円を借入したケースです。

この例を貸借対照表(B/S)に当てはめると以下のようになります。

となります。

この貸借対照表(B/S)から分かることは、

  • 左側の資産として、5,000万円のマンションを所有していること
  • 右上の負債として、4,000万円を銀行から借入をしていること
  • 右下の純資産として、自己資金の1,000万円があること

左側が資産の規模がわかり、右側でその資産をどう調達しているかを表しています。

純資産が本当の意味での資産ですので、純資産の枠を殖やすことがもっとも重要になります。

それでは、純資産を殖やすために貸借対照表(B/S)と損益計算書の関係を見てみましょう。

損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)をつなぐ「利益」と「純資産」

先ほど記載した通り、貸借対照表(B/S)は、「お金を調達」し、「そのお金を投資し運用」しているかを表し、現時点での資産がいくらあるか確認するものです。

損益計算書は、「どれだけ利益を得たか」を表しています。

不動産投資で言うと、売上=家賃収入から掛かった費用を引いて利益を出します。

損益計算書(P/L)で算出した利益が、貸借対照表(B/S)の純資産に「利益余剰金」となり純資産が殖えます。

この様に貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)は関係しており、利益を毎年着実に積み重ねることにより、資産に対して純資産の割合が高くなります。

貸借対照表(B/S)で純資産がいかに増えているか確認し、短期間で物件の値上がりを狙って売却して稼ぐという方法もありますが、中・長期間を見てコツコツと利益を出していき、純資産を増やすほうが確実に自分の資産が増えると言えます。

不動産投資で成功するためには、純資産が増える物件を買うことが重要なのです。

まとめ

この様に前回ブログでもお伝えしたキャッシュフロー(誰でも簡単に分かる!不動産投資のキャッシュフローとは?)と貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)の3つの財務諸表を知ることは、不動産投資で成功するためにとても重要なことです。

不動産を複数運用するためにローンを組む際にも銀行は当然貸借対照表(B/S)の純資産から見て融資するかどうかの判断をすると聞きます。

今まで、貸借対照表(B/S)について、知ってはいたけど詳しく把握していなかったのであれば、一度、ご自身の貸借対照表(B/S)を作成してみてください。

現時点での資産を把握し、今後いかに純資産を増やすための対策をすることが、不動産投資の成功の第一歩です。

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