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☆賃貸経営改善☆不動産投資の【CCR】とは?自己資金の運用効率を見よう!

CCR(Cash on Cash Return)は、自己資本配当率と言い、不動産投資の自己資金に対する収益率を表したものです。

つまり、不動産投資で購入時の自己資金に対してキャッシュフローの運用利回りがいくらなのか?ということです。

CCRを見ることによって自分が出した自己資金 がどれくらいの利回りなのかを数値化して投資効率の比較をすることができます。

CCRの数値が高いほど自己資金の利回りが良くなっており、効率の良い資金運用ができているということになります。

不動産投資において自己資金の運用効率がわかるCCR(自己資本配当率)の分析と計算方法をご説明します。

CCR(自己資本配当率)の計算方法は?

CCR【自己資本配当率】は、不動産投資するために物件を購入するときの自己資金がどれくらいの利回りで、キャッシュフローがあるのかを表した指標です。

CCR【自己資本配当比率】の計算式は、

CCR(自己資金利回り)=CF(年間キャッシュフロー)÷自己資金額×100

※CF(キャッシュフロー)とは「年間家賃収入-空室損-運営費-ローン返済額=CF(キャッシュフロー)」です。

物件購入時のシミュレーションを見てみよう

では、実際に下記条件の物件のCCR(自己資本配当率)シミュレーションを見てみましょう。

  • 物件価格:6500万円 ・諸費用:500万円 ・自己資金:1000万円 
  • 借入金額:5000万円

キャッシュフローが以下の場合、

自己資金が500万円、キャッシュフローが125万円なので、式に当てはめると

1,250,000円÷10,000,000円×100=CCR12.5%

となります。

もしこの事例でフルローン(自己資金ゼロ、諸費用のみ現金)だと、ローンの借入金額が、5500万円に上がりますので、年間支払額(ADS)が、約280万円になる上昇する場合。

純利益(NOI)3,750,000円-年間支払額(ADS)2,800,000円=CF(キャッシュフロー)950,000円

950,000円÷5,000,000円×100=CCR19%

となります。

自己資金1000万円入れた場合は、12.5%で回っていたものが、諸費用のみの場合だと19%でキャッシュフローが出ていることになります。

数字で見ると諸費用のみの方が、自己資金の利回りが良いので、運用効率が良いということです。

CCRは、投資効率の基準としてどう考えるか

レバレッジを効かせるために、借入額を増やすということは、年間負債支払額(ADS)が上がり、手残りのお金が減ることになります。

手残りのお金が減るということは、金利が上昇や賃料相場の変動などに対応できなくなり、リスクを背負う可能性が高くなるということになります。

つまり、CCRの数字が高いからとレバレッジを効かせ過ぎると、借入額が多くなりリターンも大きいですが、その分リスクが高くなると言うことになります。

それぞれの事例でCCRを比較

①諸費用と頭金10%を自己資金投下して購入する場合

5000万円の物件(手残りCF(キャッシュフロー)100万円)、自己資金を頭金10%、諸費用8%で購入する場合

 資産(貯蓄)1000万円あった場合、 

  • 物件の購入自己資金:諸費用(5000万円×8%=400万円)+頭金(5000円×10%=500万円)=900万円必要となります。
  • 物件購入後の資産(貯金):1000万円-900万円=100万円が残りの資産(貯蓄)となります。

 同じ5000万円の物件を3年後に2棟目として購入する場合、再度900万円を貯蓄して購入を想定すると、

  • 年間CF(キャッシュフロー):100万円×3年分=資産300万円が3年後増えます
  • 年間貯蓄目標:(900万円-300万円)÷3年=200万円

 毎年200万円を月で計算すると月17万円の不動産投資とは別で貯蓄金額が目標となります。

 資産(貯蓄)をいったん減らすと増やすまでに簡単ではないことが、想像できます。

諸費用のみ自己資金で、物件価格は借入の場合

先ほどと同じ例で、諸費用のみを支払う場合、

  • 物件価格5000万円(手残りCF(キャッシュフロー)100万円)
  • 諸費用(8%)400万円 ・資産(貯金)1000万円

 諸費用のみ支払うので、

  • 購入後の資産(貯蓄)は、1000万円-(諸費用)400万円=600万円になります。
  • 年間CF(キャッシュフロー):100万円×3年分=資産300万円が3年後増えます。
  • 3年後⇒購入後の資産(貯蓄)600万円+3年間キャッシュフロー300万円=900万円

 諸費用のみ自己資金を投下した場合、3年間で900万円にもなり、次の物件に融資をするかは銀行次第ですが、比較的早い段階で2棟目、3棟目と不動産を増やしていく可能性が出てきます。

CCR【自己資本配当率】自己資金の運用率を出してみる

CCRは、物件に投下した自己資金がどのくらいで、回収できているかの指標です。

この数値が高いほど投資効率、回収が早いことを意味しています。

先ほどの事例①と②を数値化してみましょう。

計算式は、CCR(自己資金利回り)=CF(年間キャッシュフロー)÷自己資金額×100

  1. 諸費用+頭金の合計900万円の自己資金投下 年間CFは100万円
    100万円÷900万円=11.11%
  2. 諸費用の400万円のみ自己資金投下 年間CFは100万円
    100万円÷400万円=25%
  • 1は物件価格に対する利回りではなく、自分が自己資金として出した利回りとなります。
  • 2は自己資金が何年で回収できるかを表しているか確認できることになります。

このように自己資金を少なめにして多く借入することで、レバレッジを効かせ、自己資金の回収率を向上させることが数値でわかります。

まとめ

この様に物件を自己資金0円で、フルローンで借入して物件を購入した場合、投資した瞬間からすでに回収できていることになります。資金(貯蓄)を全く減らさず、毎年家賃収入が得られるので、投資効率の数値から見るとベストに見えます。

しかし、その代わりに年間負債支払額が増え、金利が少しでも上昇すると収支のバランスが大きく崩れてしまいます。最悪の場合は、収支が逆転してしまいよってはローン返済ができず、赤字経営になり、破綻してしまう可能性も大きくなってしまいます。

フルローンや自己資金を少なくすればCCRを高めることができますが、投資効率の数値ばかり見てしまうと失敗してしまうケースも多くあります。物件購入する場合は、CCRが高ければそれだけ運用効率も良くなりますが、それだけに捉われず目安のひとつとして見る必要があります。

不動産投資をするうえで、資産(貯蓄)をいかに減らさずに不動産投資を拡大していくかということは重要な要素となります。

借入額とキャッシュフローのバランスを見て、不動産投資に活かしてください。

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